理解について書きたいと思います。
辞書によると、
理解とは物事の道理や筋道が正しくわかること。
意味・内容をのみこむこと。
他人の気持ちや立場を察すること。
とあります。
対象を理解できるかどうか、
対象の理解が深まるかどうかは、3つの要素で成り立っています。
その3つとは、親愛の情、現実性、接触回数です。
(理解)=(親愛の情)×(現実性)×(接触回数)
という法則を頭の片隅にいれておくと、
コミュニケーションについて
学習について
教育について
人間関係について
の問題を解決することが楽になります。
親愛の情とは、対象の近くにいたいという感情です。
現実性とは、その人にとって真実味があるかどうかです。
接触回数とは、接触する回数のことです。
親愛の情には、
母親が子供の近くにいたいという感情、
恋愛の初期に相手の近くにいたいという感情、
好きなものを近くに置いておきたいという感情、
があります。
現実性とは、メールでの交流よりもスカイプでの交流、
スカイプでの交流よりも同じ空間での交流の方が現実性が高いというように使います。
感じる量が多いほど現実性は高くなります。
何かを伝えるときには、できるだけ相手が知っている言葉を使ったり、
できるだけ相手の世界観のことを例え話に出して説明するといいです。
接触回数については、説明する必要はなさそうですが、
全く会話したことのない相手でも何度も何度も顔を合わせていると、
なんとなく親近感がでてきたり、なんとなく人柄が分かったりすることがありますね。
(理解)=(親愛の情)×(現実性)×(接触回数)
は様々な問題を解決へと導いてくれます。
あまり好きではない分野について、
どうしても学ぶ必要があるときにこの法則を使うことができます。
本から学ぶ場合は、まずは本との接触をすることから始められます。
本の表紙を触ってみたり、デザインを楽しんでみたり、
目次を読んでみたり、パラパラとページをめくりながら流し読みしたり、
こんな感じで少しずつ接触しながら進んでいくと、
本に対して、その分野のことに対して愛情がなんとなく芽生えてきます。
最初は好きではなかった分野のことでも、
何度も何度も接触しているとだんだん愛情が芽を出し、
現実性も上がってきます。
特に好きではないことを理解する必要があるときには、
無理しないで、簡単なことからはじめるといいです。
接触回数を増やしていくことで、現実性や親愛の情も増えていきます。
がまんしながら頑ばるよりも、
軽い感じで何度も接触していき、
親愛の情や現実性が高まってきてから、
集中していくと無理なく理解でき、
しかも楽しむことができます。
今回は、本の場合のお話をしましたが
理解の法則は人間関係の修復などにも使えます。
親愛の情がどうしても湧いてこないという場合、
この法則を知っていると道が見えてくるかもしれません。
執筆 立松幹緒