永続する富③

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前回、ギリシャ問題が話題にのぼっていたこともあり、
予定を変更して国家破産について書きました。
今回は永続する富の続編として
ロスチャイルド家とワインの歴史を見ていくことで
永続する富の秘訣を探っていきます。
ワインのことは全く興味が無いという方も今回の
話を知る事で新たな視点でワインを見る事ができます。
では、今回の本題に入らせていただきます。

シャトー・ムートン・ロートシルト、
シャトー・ラフィット・ロートシルトは
フランスボルドー地方のワインで一級に
格付けされる代表的なワインです。
また、5大シャトー(醸造所)の筆頭でもあります。
ロートシルトはロスチャイルドのドイツ語読みです。
まさに、ロスチャイルドの名を冠する
ワインが世界最高峰にいるのです。
この2つのワインは、
共に2つのロスチャイルド家が作り上げた物ですが
お互いに競争しあって今日の地位を築いてきました。
しかし、その家柄を表しているかのようにその内容は対照的でもあります。
シャトー・ムートン・ロートシルトにおいては
そのラベルに使われる絵はピカソやシャガールなど
その時代最高の画家を採用するなどラベルにも
付加価値を生み出してきました。
そこには中身だけでなく、ラベルに至まで
全てにおいてロスチャイルドが作り出すものは
最高級品であることを誇示するかのようです。
かたやシャトー・ラフィット・ロートシルト
においては派手な演出や売り込みは無く
いかにも古くからのロスチャイルドの伝統を
感じさせ、多くの著名家との繋がりと
その口コミで今の地位を作り出してきました。
このお互いの頑固なまでの姿勢がそれぞれの
愛好家を生み出していると言っても過言ではありません。
しかし、1976年、それまでボルドーワインが
独占してきた最高の称号をカルフォルニアワインに
奪われる出来事が起こりました。
テイスティングした人達ですら、この出来事に
信じられないという有様だったらしいのです。
選考に携わる人達はボルドーワインに
精通している者達ばかりで、まさか自分が
カルフォルニアワインを選んだとは夢にも
疑わなかったのです。
しかし、時代はボルドーワインの全盛期から
カルフォルニアやチリのワインも高いレベルに
達している事を示していました。
ロスチャイルドは当初、この評価に対して
カルフォルニアワインは「コーラの味がする」
という辛口のコメントは出してはいましたが
この事実を受け止め、その後はカルフォルニアワイン
との関係を深めその後、オーパスワンという
名品を産み出すのです。
ここに、ロスチャイルドがなぜ時代が
変われども成功し続けられたかを示す事実があります。
時代の流れを感じ、独占するだけで無く
必要であれば共同して行く事で現代まで
存続してきたのです。
これがロスチャイルドが20世紀を
生き抜いてきた姿であり
これはワイン事業だけで無く本筋の金融業に
おいても同じ形姿勢を貫いています。

執筆 小川俊次


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