病の効能

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私は、自分の顔が、

イマイチ好きではなかった。

昔、人と目を合わすのが苦手で、

それは、自分の顔をマジマジと見て欲しくないからであった。

と、いうか、自己否定が強かったので、

分かりやすく、一番表に来る顔を

否定して来たのだろうと思う。

そういう態度を表に出すと、

同情されたり、質問されたりするので、

そういうのは面倒だし、

ある程度の年齢になって、

表面的には、至って普通に、

人の目を見て話せたり、

問題なく振る舞えるようになった。

その私の顔に、

数ヶ月前に異変が起こった。

風邪をこじらせ、

右目の様子がおかしかった。

目の下、内出血し、痛みがある。

そのうち、今度はインフルエンザを

夫から貰ったら、顔中痛くなり、

目の下がみるみる腫れあがった。

少し様子を見ていた。。。

そんな折、不幸があり、

その頃住んでいた高知の山奥から、

東京に戻った。

さすがに病院に行ってみた。

顔中痛いのは、鼻水出まくりなので、

鼻も関係していると思い、

耳鼻科へ。

私的には、顔全体が腫れていて、

これは私の顔ではない、

と思っているんだけれど、

お医者さんは初対面なので、

『大丈夫、腫れていません、

目の所為だと思うので、目医者さんに

見てもらって下さい。』と。。。

でも、納得いかない。

私は心で思った、

『これは私ではないんです、

本当の私は、こうではないから、

ちゃんと見て下さい。』と。

で、なんとかレントゲンを撮らせて、

膿が溜まっているのがわかった。。

次、目医者では、

あまりにデカくなった霰粒腫という

肉芽腫にビビられ、うわーと言われた。

すぐに切れないそう。

どうにも信頼出来ないお医者さんだったので、

その後で東京に引っ越して来て、

違う目医者へ行った。

引っ越しなどで、間が空いたので、

また悪化して、

麻酔が出来ない状態なので、

炎症が引くまで長く待った。

この間、とても待ち侘びていた。

元の顔になれることを。

とても戻りたかった、自分の顔に。

あんなにも、

どうでも良かった、私の顔に。

懐かしく思い出していた、

普通にメイクしたりする事を。

こんなにも自分の顔を

大切に思った事は、

今まで一度もなかった。。

そして、やっと切開して、

イカの塩辛そっくりの塊を

摘出したのだが、

あれは、私の自己否定して来た氣持ちの膿だなと感じた。

悲しく脱脂綿に横たわっていて、

さようならと思った。

少し傷跡がまだある自分の顔でも、

良かったね、と見る度思う。

そして不思議と、

色んな事を肯定しだしている。

絵&執筆 島貫めぐみ


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